「NPO等の事業活動活性化のための地域金融機関とのネットワーク構築事業」報告会実施報告
コーディネーター:河西邦人(北海道NPOバンク理事長・札幌学院大学経営学部教授)
パネリスト:大原昌明氏(北海道NPOバンク審査委員長・北星学園大学経済学部教授)、
橋本高志氏(北海道NPOバンク審査委員・北海道労働金庫)、小野晋氏(日本政策金融公庫)
「金融機関との付き合い方~NPOは金融機関とどのような関係を築けるか~」と題し、3月17日(金)、市民活動プラザ星園で実施しました。参加者は関係者含め20名。まずは事務局より北海道NPOバンクの説明、当該事業の説明、当該事業において実施した北海道内の信金信組へのアンケート調査の結果と分析(※)についての報告、モデル事業(3団体)の報告を行いました。
その後は、当バンク理事長河西邦人をコーディネーターに、パネルディスカッションを行いました。まずはパネリストそれぞれより、所属組織の融資制度・支援制度等についてご説明を頂きました。その後、金融機関と当バンクでの融資の違い、融資申請をされるNPO等へ求めることなどについて、参加者ともやり取りをしながらディスカッションを行いました。各パネリストより、融資審査をしている立場から、「NPOバンクでの審査は定性的な部分をよりしっかり見ている印象」「法人のHPで情報がしっかり更新されているかは常に確認している、情報開示に積極的な団体は信頼度も高い」「融資にあたっては、営利法人と同様に必要となる書類がある、事業計画等を客観的に見る機会にもなるので、是非ともしっかり作成してほしい」といったお話がありました。参加者からは、「金融機関から融資を受けることに対するメリット」や「つなぎ資金についてはもう少し簡易な書類とすることはできないか」というような質問が出されるなど、活発な意見交換の場となりました。
※北海道内の信金信組へのアンケート調査の結果と分析につきましては、後日当バンクHP(http://npobank.dosanko.org/)にて公開する予定です。
「NPO等の事業活性化のための地域金融機関とのネットワーク構築事業」
NPO等市民活動団体と金融機関がより良い関係を築くことで、NPO等市民活動団体の活動がより円滑で継続可能な活動を期待できるのではないかという思いから、現在事業拡大等による資金調達も視野に入れた活動をしている団体を3団体選定し、その3団体と金融機関との連携の可能性を模索しました。
(モデル団体)
・NPO法人イータップ(札幌市太平):障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業として居宅介護、重度訪問介護、移動支援、及び福祉有償運送を行っている。当該事業においては、新規事業として制度外の共同住宅の実施を検討しました。
・NPO法人ほかげ(沙流郡平取町):都市部の若者を平取町に呼び込み、若者と地域とが一体となって取り組む『田舎残し』の活動など、様々な地域の活性化の取り組みを行っている。当該事業においては、新規事業として、町内にある森林資源を集積・活用する「木の駅プロジェクト」の実施を検討しました。
・NPO法人子育て支援ワーカーズプチトマト(札幌市麻生町):子育てしやすいまちをめざし、ご自宅に伺う個人保育、講演会・研修会等の会場に伺う集団保育、のびのび子育て訪問などの活動を行っている。当該事業においては、運営しているカフェの移転について検討しました。