2017-04-21

北海道内の信金信組へのアンケート調査の結果と分析につきまして

 北海道NPOバンクでは、2016年度、平成28年度年賀寄附金配分事業「NPO等の事業活動活性化のための地域金融機関とのネットワーク構築事業」を実施しました。
 この事業は、NPO法人等と金融機関がより良い関係を築くことで、NPO法人等の活動がより円滑で継続可能な活動を期待できるのではないかという思いから、以下の三つの事業を実施しました。

1.北海道内のNPO等向けの資金調達支援制度調査
 北海道内の信用金庫と信用組合がNPO法人と非営利型一般社団法人(以下、NPO法人等と略す)へ融資している状況と、融資の際の考えを探り、NPO法人等が今後、信用金庫と信用組合とのより良い関係を築くことで、地域内の資金循環を活性化するために実施。
 アンケートは2016年6月から7月にかけて実施。北海道財務局所管の信用金庫23業者と信用組合7業者へ郵送した。信用金庫21業者から、信用組合5業者から回答を得た。

2.地域金融機関とNPO法人等との連携の在り方について(モデル事業の実施)
 過去に当団体からの融資を受けた団体で、現在事業拡大等に伴う資金調達を必要としている団体を3団体選定し、選定した団体の事業拡大を想定した組織基盤強化を目的に、地域の金融機関との連携を模索した。地域金融機関が主体的にかかわることで、その事業体の組織及び活動の信頼性が増し、より多くの人的ネットワークを獲得できるととともに継続可能な事業構築が可能となることを期待したもの。支援体制として専門家会議、検討委員会を新たに設置した他、既存の当バンク審査委員会も活用した。
 
モデル団体及びモデル団体の取り組んだ新規事業は以下の通りです。

・NPO法人イータップ(札幌市太平):障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業として居宅介護、重度訪問介護、移動支援、及び福祉有償運送を行っている。当該事業においては、新規事業として制度外の共同住宅の実施を検討しました。

・NPO法人ほかげ(沙流郡平取町):都市部の若者を平取町に呼び込み、若者と地域とが一体となって取り組む『田舎残し』の活動など、様々な地域の活性化の取り組みを行っている。当該事業においては、新規事業として、町内にある森林資源を集積・活用する「木の駅プロジェクト」の実施を検討しました。

・NPO法人子育て支援ワーカーズプチトマト(札幌市麻生町):子育てしやすいまちをめざし、ご自宅に伺う個人保育、講演会・研修会等の会場に伺う集団保育、のびのび子育て訪問などの活動を行っている。当該事業においては、運営しているカフェの移転について検討しました。

3.北海道内の地域金融機関のNPO等向け資金調達支援制度のあり方、および連携のあり方の発信
 当該事業を、今後地域金融機関及びNPO法人等への働きかけ、マッチング等の活動につなげていく予定。

北海道内のNPO等向けの資金調達支援制度調査いおいて実施しました、アンケートの結果と分析を公開いたしました。下記よりダウンロードできます。

信金信組アンケート調査の結果と分析
アンケート調査票