1月16日付でバンクの貸付金返済の停滞ケースについて本サイトでお知らせいたしましたが、2月28日の裁判結果を経て、北海道NPOバンクとして事態を終結することを決定いたしましたので、お知らせいたします。
【当該団体の融資について】
2007年4月2日に融資実行となり、金額:200万円、返済方法:元利均等毎月返済、最終返済日:2008年4月2日、返済日:毎月2日、返済額:168,477円/月の条件で融資開始に至った。
【返済の不履行について】
第1回返済は、期日より約2週間の遅延があったものの、返済がなされたが、第2回返済以降の返済は停滞し、適切な説明もなされなかった。そのため、北海道NPOバンク理事会で法人、連帯保証人(理事)2名、理事1名に対して、配達証明で支払督促文書を送ることを決定し、送達した。返済不履行は今回が初めてのケースであり、出資者に対する説明責任を果たすために、的確な対応を選択することとし、北海道NPOバンク役員で構成された対策委員会を立ち上げるとともに、法的手続きをおこなうために弁護士に相談することが決定された。
【裁判結果と理事会の協議経過】
判決内容は、以下の通り。・金1,831,523円及びこれに対する年14%の割合による金員を支払え・訴訟費用は被告らの負担とする
3月13日臨時理事会開催。
①当該法人は、事業指定を行なっている北海道保健福祉部石狩保健福祉事務所に対し、「休業届」を2008年2月15日付で出していることを確認。したがって、②事実上返済義務の履行を求めることは、これまでの当該法人の対応からみてきわめて困難であるとの見通しを確認。③弁護士費用負担も考慮して、法的手続きの終結を決断。④今後は行政への再発防止および指導監査の適切な実施を含めた、NPOバンクとの連携による問題解決を図ることとする。以上4点を理事会了解事項として確認。3月13日の臨時理事会において、残債処理について討議。今回のケースは回収見込みなしとして処理することはやむ得ない。そのため、北海道NPOバンク理事会としてこの案件に関する対応を終結とした。
【理事会としての対応】
北海道NPOバンクでは、再発防止と組織の独立的な判断を確保するため、以下のように 理事会の対応をおこなうこととしました。
1) 審査委員会は、理事会に対して協議結果の説明を理事会でおこなうこととし、理事会には委員長(代理)の陪席を求める
2) 理事会は、審査委員会の審査結果をもとに融資の決定をおこなうが、その他の判断材料をえる必要があるときは独自に調査検討し、最終判断をおこなう。